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五香のつぶやき

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28年ぶり完全試合

2022年4月10日、28年ぶりに完全試合が達成された。

入団3年目ロッテ・マリーンズ佐々木朗希20歳5か月の史上最年少での
達成でした。

おまけに19奪三振でプロ野球最多タイ、13連続奪三振という新記録も添えた
偉業を成し遂げました。

164キロの剛速球にスライダー、ホークを交え三振の山を築く全く危なげない
ほぼ100球での完封劇です。

佐々木投手を語るには、大船渡高校3年の夏、甲子園出場をかけた岩手大会決勝に
出場しなかったことにつきます。

当時の監督が連投を避け、試合にも出してもらえず目の前で出場を逃す試合を
本人は歯がみしながら見ていたはずです。

佐々木は野球の名門校からのスカウトも地元から甲子園出場を目指したいと
断り大船渡高校を選びました。

出来れば自分の力で甲子園に出場し、被災者や苦労している地元民に元気を
与えようと思っての決断でしょう。

しかしチームの夢は破れ、大いに期待した地元の大船渡市民も悔しさから
監督批判も巻き起こりました。

監督は批判は覚悟の上、佐々木の将来を考えてやったことと答えておりました。

批判は地元だけではなく野球解説者の張りさんや金やんもチームの夢を
選手一人の思いだけで監督が壊したことに大激怒でした。

米大リーグのダルや桑田真澄はその行為に絶賛したが、名だたる高校野球の
監督は「壁を超えさすのが高校野球から身に着く教育だ」と佐々木を
試合に出さなかったことに疑問を口にしていた。

当時の監督は小学校時代から投手としての素質を知った上、中学時代腰を
疲労骨折して半年リハビリしたこと、また父親を東日本大震災の津波で
亡くしたことを踏まえ、母一人で子供三人を支えた家庭環境を見て、佐々木が
プロ野球で支えることまで考えて、心を鬼にして下した結論なのでしょう。

その甲斐あって入団3年目開幕早々大偉業をやってのけました。

その偉業を見ていた監督は号泣しながら自分の行った出過ぎたかもしれなかった
行為に胸を撫でおろしているに違いない。

佐々木投手の心情は『今あるものがいつもあるわけじゃない』と大震災で
家族の中心にいた父と祖父母を無くし、育った家を無くし、いつも見ていた
街を無くしたことを胸に刻んでいるのでこの偉業に思い上がることはないだろう。

これからも何も変わらず日々鍛錬し、近い将来大リーグのマウンドに
立っている姿が見えてきます。

 岡田 純