2度の手術
うだるような暑さが続く8月、例年の通りに体調を整えるための夏季休暇を
終えた頃、愛犬リュウの体調が悪くなった。
いかにも具合が悪そうで食事は摂れない水を飲めばすぐに戻してしまう
状態になっていた。
暑いさなかいつも窓際にいて庭を眺めているので熱射病と思い、
行きつけの獣医に連れていき診察を受けました。
このような症状は熱射病か誤食かであると医師は言い、触診してもらうが
胃には異物はなさそうであった。
その場は点滴を打ってもらい自宅へ帰ったが症状は変わらずであった。
再度医師に相談、それでは腹を切りましょうということになり、
いざ開腹するとマスクにむしったタオルくずが絡み閉塞状態になっていた。
手術が終わりこれで大丈夫と帰宅したが、一時的に元気が出たと思ったら
すぐに水も受け付けない元の状態に戻ってしまい、再度の診察で休診日でも
手術をしていただくことで、オペ看の方も休みを返上していただき
2度目の開腹手術となった。
手術前は医師から今回で原因が分からなければ3度の手術は体力的にきつく、
もうダメかもしれないと諭され、こちらも覚悟を決めてなければならなかった。
しかし当の本人は弱々しくですがボクたちの前を歩いて見せ、頑張っている姿を
見せるのでこの面談の時間はつらい時間だった。
2度目の開腹では腸の一部が壊死していることが分かり切除していただき、
あとはリュウ自身の体力勝負となった。
2度目の帰宅後も弱った体力を使い果たしたのかやはり元気がなく、
このまま逝っちゃうのかという思いがよぎったが、2日後の夜中、
大きなおならをしたら腸が動き出したのかその時ウンチを少ししたようだった。
手術後栄養と皮膚の再生のためにはたんぱく質が必要で、一本千円以上する
プロテインらしきものを無理やり与えていたのが効いたようだ。
それからというもの一回目の手術から40日足らずで元気を取り戻し、
健康時と餌の量は変わりはないものの今では量が足りないとお椀をたたく
行儀の悪い犬に変貌してしまった。
うちのかかりつけのお医者様はほぼ死んだ命を元に戻す、韓国の伝説の神医
『ホ・ジュン』のようである・・・感謝です。
岡田 純